奈良県臓器バンク

臓器提供意思表示の普及啓発活動、臓器移植を希望される方のお手伝いをおこなっています。

ホーム ≫ 臓器移植について ≫

臓器移植について

臓器移植とは?

臓器移植とは、重い病気や事故などにより臓器の機能が低下した人に、他者の健康な臓器と取り替えて機能を回復させる医療です。
第三者の善意による臓器の提供がなければ成り立ちません。
健康な家族からの肺・肝臓・腎臓などの部分提供を生体移植、脳死の人からの臓器提供を脳死臓器移植、心臓が停止した人からの臓器提供を心停止後臓器移植といいます。

死後に提供できる臓器は?

臓器の移植に関する法律により、脳死で提供できる臓器として定められているのは、心臓、肝臓、肺、小腸、腎臓、膵臓、眼球(角膜)です。また、心停止後に提供できるのは腎臓、膵臓、眼球(角膜)です。

皮膚、心臓弁、血管、骨などのいわゆる組織については、臓器移植法で規定されてはいませんが、移植が可能であり、家族の承諾のみで提供できます。

臓器を提供するには?

万一の時にそなえて、臓器提供の意思表示をしておきます。
意思表示の方法は、「意思表示について」ページをご覧ください。

臓器移植を受けるには?

脳死・心停止の方からの臓器提供を受けるには、あらかじめ日本臓器移植ネットワークに登録をする必要があります。国内では、約15,000人の方が登録をされており、うち約13,000人の方が腎臓の移植希望登録をされています。

腎臓の移植希望登録については「腎臓移植を受けるには」ページをご覧ください。その他の臓器の登録方法については、日本臓器移植ネットワークにお問い合わせください。

臓器移植のよくあるご質問

  • 脳死ってどんな状態ですか?
  • 脳死とは、脳全体の働きが無くなり、人工呼吸器などの助けがなければ心臓が停止してしまう状態です。脳死になると、どんな治療をしても回復することはなく、心停止に至ります(心停止までに、長期間を要する例も報告されています)。
    脳幹の機能が残っていて自分で呼吸できることが多く、回復の可能性がある植物状態とは全く別のものです。臓器の移植に関する法律に基づく脳死判定は、脳死後に臓器提供を行う場合に実施します。
  • 臓器は誰でも提供できますか?年齢の上限はありますか?
  • 意思を表示することには、年齢の上限はありません。高齢の方でも病気で薬を飲んでいる場合でもどなたでも記入していただけます。ただし、がんや全身性の感染症で亡くなられた場合に臓器提供できない場合があり、実際の臓器提供時に医学的検査をして判断します。これまで、0歳~70歳代の方からの臓器提供が行われています。
  • 臓器はどこの病院でも提供できるのですか?
  • 脳死での提供は、『「臓器の移植に関する法律」の運用に関する指針(ガイドライン)』により大学附属病院と日本救急医学会の指導医指定施設、日本脳神経外科学会の基幹施設又は研修施設、救命救急センターとして認定された施設、日本小児総合医療施設協議会の会員施設の約850病院に限られています。

    心臓が停止した死後の腎臓提供などは、手術室がある病院ならどこでもできます。ただし18歳未満の提供の場合は、虐待が行われた疑いのある児童からの臓器提供を行わないために必要な体制が整備されていなくてはいけません。
  • 提供後のからだはどうなりますか?
  • 入院している病院で、数時間(3~5時間)の摘出手術をした後にご家族の元に戻ります。臓器を摘出するための傷ができますが、きれいに縫い合わせて清潔なガーゼで覆い、外から見ても傷がわからないようにします。また、眼球提供の際は、義眼を入れますので顔はほとんど変わりません。
  • どのような方法で移植の候補者が選ばれますか。
  • 臓器によって異なりますが、一定の決められた基準により、コンピュータで選ばれます。
  • 臓器移植を受けた方は、どこまで健康になりますか?
  • 人によって違いますが、移植したあと、いろいろな薬で拒絶反応や感染症に対処できれば、健康な人とほぼ変わらない生活を送ることができます。
  • 提供する時に費用の負担や謝礼はありますか?
  • あくまでも善意に基づく無償の提供ですので、臓器提供者の方には提供に関する費用は一切かかりません。また、葬儀の費用や謝礼が支払われることもありません。 臓器を提供した場合、厚生労働大臣から感謝状が贈られます。